書評

「プログラマのためのサバイバルマニュアル」を読んだ

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オライリーの中でも結構地味な部類?動物が書かれていない代わりに、表紙にはマッチ、コンパス、マルチツール、ホイッスル……
中身も異色で、“プログラマとして社会でやっていくために必要なこと”が書かれている。目次から分かる通り、プログラミングからマネージメント、チームワーク、ビジネス、自己啓発…と一通り触れているのでプロとして食っていくなら早いうちに読むといいかも。
一人のプロとして社会でどう立ち回るか?という視点で一貫して書かれているので、就職先がブラックだった!というときほど効果を発揮しそう。まさにサバイバルマニュアル……

幅広い話題について扱っているが、雑多な印象はなく要点はちゃんと抑えられている。特に、1章が「本番システムのプログラミング」から始まっているのが好印象。 納品できる最低限の品質のコードが書けないうちは他の仕事を任せられないので本当に強く意識すべきところだと思う。

2章の「プログラマの競争力」という項で語られる、「少なくとも1つの低水準言語と1つの高水準言語をマスターすると、プロとしての柔軟性が大幅に高まる。」という話は完全に同意。自分もC,C++,Javaを主軸に、Unixコマンド、sh、perlを使い分けて仕事をやっていて、「Javaしかできません」「PHPしかできません」みたいな周りの人と比べて評価のされ方が”かなり”違う。

3章の「自分自身のマネジメント」は社会人6年目の自分にもかなり刺さった。長時間労働について以下のように書いてあって泣ける。
「若くて独身で仕事が好きなら、長時間労働が問題になることはない。私も、キャリアの最初の数年間は脇目もふらずに働き、それで素晴らしい時間を過ごした。あなたがそういう状態なら、気にすることはない。若さのエネルギーはそのためにある」
僕の場合”素晴らしい時間”だったかどうかはかなり疑問なんだけど、とにかく一生懸命だったし、今の自分にはそれはもう無理なんだろうなと思うことも沢山してきたんだよなぁと感傷に浸ってしまった。
一方で休暇に関しては次のページで「現実を見よう。休暇を取るよいタイミングなどは決して来ない。とにかく休みを取って出かけるべきだ」と書いてあって、それな~って気持ち。こういうのって感覚的に分かっていてもなかなか踏ん切りがつかないものなので、もっと早く本に後押しして貰えばよかったなと思う。

紹介されているエピソードや業界やプログラマの悪習に対しての指摘など、コラムが面白いので読み物としてもおすすめ。「Windows 95が49.7日間連続実行しているとOSがハングする、というバグが見つかるまで4年かかった」という話のオチや、「LOCは重さの単位で進行状況の単位ではない」とか「優れたCプログラマは、どんな言語でもCを書ける」という非イディオマティックプログラマの話、「Unixのシステム管理者はBOFH(Bastard Operator From Hell:サイテーのクソオペレータ)と呼ばれている」とか気に入った話を挙げればキリがない。ぜひ本を読んで欲しい。

正直あんまり期待してなかった本だけど、想像以上に良かった。古臭い内容かと思いきや、結構モダンな内容。基本的には新人向けだけど、20代、30代だったら全然役立つと思う。

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